大企業あるある③:職域へ執着、チャレンジしない/中小企業の事業再生コンサル

query_builder 2021/01/15
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事業再生

 中小企業は大企業と比べて、経営体制や組織体制が不備な場合が多くある一方、中小企業が規模を拡大して社員数が増えてくると、経営者は、日本の大企業の現在の経営体制、組織体制を目指し、模倣しようと試みます。


 しかし、経営体制や組織体制がしっかりと構築できていると言われる現在の日本の大企業には、経営や事業運営面でさまざまな問題が発生しています。


 例えば、無駄な作業の増加による生産性低下、意思決定スピードと質の低下、組織体制の保守化などです。


 つまり、小規模の組織体でのメリットが失われてしまうのです。


 そこで9回にわたって、このような大企業でよく発生する、一般的に「大企業病」と言われる現象を「大企業あるある」として紹介します。


 大企業あるあるの3回目は「職域へ執着、チャレンジしない」です。



日本の大企業の「しくみ」が、保守的人材を生む

 しくみが構築されている日本の大企業の組織体制では、各部門の役割が明確に決まっており、その役割に応じて各部門の役割も細分化されています。


 部門の役職に応じて役割も分担されていて、各部門のリーダーが管理しています。


 さらに、評価制度も確立しており、決められた自身の役割の範囲内で業務をこなしていれば、一定の評価を得られます。


 特に多くの人事制度は、直属の上司が部下を評価するしくみになっており、しかも実際の評価はハロー効果が頻発し、業務に忠実で、失敗しない、そして上司に忠実な部下ほど高い評価を得ることができます。


 そのため、チャレンジして失敗することでマイナス評価になることを恐れてしまうのです。


 要するに大企業の社員は、個々の業務範囲内で業務を行えばいい訳で、業務範囲外やリスクの高いことを無理に実施する必要がないのです。


 こうして社員は自身の職域に執着するようになり、自身の業務範囲外の仕事には関心がなくなるのです。


 そのため、セクショナリズムを生み、トラブル対応や顧客ニーズへの対応など、決まったルーチン以外の業務が突発的に発生しても、自身の職域外であれば積極的に対応をしなくなります。


 また、前例のない事をあえてチャレンジすることもしなくなります。 つまり、日本の大企業が構築した「しくみ」が、保守的な人材を生んでいるのです。


積極的な人材を生む組織にするためには

 このような硬直したしくみの中で、市場の状況に応じた柔軟な対応や、チャレンジングな対応を行う場合、個々の社員の「取組み姿勢」や「意識」、「能力」に依存することになります。


 しかしそれらの取組みがきちんと評価されないと、誰も職域外のことをしようとはしません。


 そのため、社員全体を、柔軟性の高い、失敗を恐れずチャレンジをする人材にするには、そういう試みを評価するしくみを作ることが大切です。


 また、経営理念などでチャレンジする人材を重視することを示し、組織全体でチャレンジしやすいしくみを作って社風を変えていくことも重要になります。

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