中小企業の経営コンサル・事業再生コンサル/経営の「PDCAを回す」とは?

query_builder 2020/12/05
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事業再生

 大企業や、一定規模のある中小企業では、毎月試算表を作成するのは「当然」のこととして実施している企業がほとんどです。「試算表」というのは、決算書類を作成する前段階のデータのことで、簡単に言うと、月別のPL、BSです。経営者はこの試算表を見て、毎月の業績を把握することができます。

 しかし、小規模企業の多くは、この試算表を作成していません。小規模企業で試算表を作成している企業は、感覚では2~3割程度ではないでしょうか。つまり小規模企業の経営者は、自社の毎月の収益状況を把握できずに経営を行っているのです。


 これは非常に大きな問題です。なぜなら、もしその企業が赤字で、資金が流出している状況の中で運営していても、経営者はそれに気づかず、赤字のまま、資金流出のまま事業を運営しているからです。

 会社が赤字で資金が流出している状態というのは、入ってくるお金より出ていくお金の方が大きい状態であり、そういう状況に陥った場合は、まず出ていくお金を止めなければなりません。

 これは人間で例えると出血状況であり、まずは血を止めないといけません。人間は血がだらだら流れている流血状態の中で健全な生活ができないのと同様に、企業も資金が流出している経営状態で健全な経営はできません。


 このように流血状態にも関わらず、それに気づかず、何の手を打たずに、従来通りの事業を運営している経営者が非常に多いのです。  


 試算表を毎月タイムリーに発行していれば、毎月の収益状況や、現預金の残高が把握できます。もし赤字であれば、なぜ赤字に陥ったのかの原因を究明し、その問題の原因にメスを入れる、つまり改善して赤字解消を図ることができます。これが「PDCA」です。これを、経営会議の中で実施するのです。


 具体的には、まずは毎月の収益状況、および今年度の累計の収益状況を把握します。そして実績を、前年同月比、計画比で比較します。これにより、「実績がどうだったのか」という数値と、「実績と前年同月比」「実績と計画比」で比較したもので、業績の良し悪しやその程度が客観的に把握できます。これが第一歩です。


 もし業績が悪く、前年同月比より下がっているなどの場合、次に、現場の状況を振り返り、何が問題なのか、その原因は何なのかを究明します。ここで経営者は、現場の状況をしっかりと振り返って、客観的に現状を把握することが可能です。


 続いて、問題の原因の対策を検討し、確実に結論を導き出します。会議では概ね「話し合い」だけで終わるケースが非常に多いのですが、それでは意味がありません。必ず「答え」を出すこと、つまり、問題点を改善する施策を導き出すことです。

 問題解決の答え(結論)が出れば、後はそれを実行するのみです。導き出した施策というのは、赤字になった原因の対策であるため、それを確実に実行に移すのです。


 さらに、翌月の経営会議で、その「問題の解決策」の行動結果を数値で確認し、改善できているかどうかを確認します。もし引き続き赤字で問題が改善されていなければ、再びその原因を究明して、対策を導き出し、行動するのです。

 これが「PDCAを回す」ということです。


 このような経営を継続的に実施していれば、赤字に陥ってもすぐに対処でき、継続的に自立した事業運営が実現するのです。

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